では、なぜ7割を超える市民が現在の図書館を利用しないのでしょうか。
これについて同様にアンケートで聞いた結果が
表3です(「整理記号」「グループ合計」
「換算」の3項目は私たちが付加したものです
)

 

 表3 アンケートによる非利用者の利用阻害要因

整理記号

項目

回答者(a)

グループ合計(b)

換算(c)

   a

遠くて行きにくい

161人

来る可能性がある

 

b

駐車場が足りない

60人

 

 

c

施設がよくない

33人

254人、36.5%

131人

d

開館時間や開館日があわない

60人

改善すれば

 

e

蔵書に魅力がない

37人

来る可能性がある

 

f

サービスがよくない

5人

102人、14.7%

53人

g

忙しくて時間がない

155人

来る可能性がない

 

h

必要を感じない

136人

291人、41.9%

150人

【注】@項目と(a)の数字は「函館市中央図書館建設基本計画」(p.16、表T−14)によるA(b)の数字は
新図書館に対してa,b,cを「
来る可能性がある」グループとして、いずれも100%と想定したB(c)の数字は
(b)の数字の母数(695人、複数回答。「その他」48人は表示しなかった)に対する比率を算出したうえで、
表2の母数(359人)に按分したもの。

 

 a,b,cグループはいずれも立地などのハード面の阻害要因であり、新図書館が旧渡島
支庁跡地に建設され、それらの要因が改善されれば図書館に来る可能性があるといえます。
また、
d,e,fグループはいずれも現図書館の運営・システムなどソフト面での阻害要因であり、
それらが改善されれば来る可能性があります。なお、
d項目は本館、図書室とも現状では
平日・休日とも午後5時で閉館していることが主な原因と考えられます。
e,f
は具体的な内容が不分明ですが、図書館にとっては致命的ともいえるものです。
g,h
グループは個々人のレベルの阻害要因であるため、ソフト、システム、ハードのすべての面
が改善されても新図書館に来る可能性は必ずしも期待はできないでしょう。
しかし、このグループは全体の4割強を占め、もっとも多いわけで、忙しくて時間がなくても
時間が取れた際には行きたい図書館、何かの時には必要だと感じる魅力ある図書館を作っていく
ことでこうした市民層の来館を促すことが必要なことを示しているといえます。

 7割の市民から「場所が不便で、施設面も貧弱、蔵書に魅力も乏しく、使いたい時間に
開いていない」という否定的な見方をされているのが現在の図書館の実情です。
新図書館を
つくる際には、こうした現状の問題点をきちんと認識しなくてはなりません。しかもその
変革は簡単なことではなく、根本からの大変革が必要であると私たちは認識しています。
建物さえ新しくすれば、市民にとって「魅力ある」図書館となるというものではありません。

 

 B私たちの質問・意見および要望の展開方法

 以上のことから、私たちはAの現状認識を前提にして、現在の図書館の根本的な欠陥や
変革しなければならない多くの点を指摘していくこととし、
@にしたがってまず最優先の
ソフト面から、次いで運営システム面、最後にそれらを反映すべきハード面の順に
質問・要望および意見を展開します。

 

 T ソフト面について

 

 @ ソフト面での対策を講じなければ来館者は自然増(倍増程度)にとどまる可能性が大きい

 来館者の予測ならびにその増加策については下記にまとめました。「はじめにA」で引用した表3にある
 「
換算()」は表注にあるとおりグループ合計(b)」の人数を表2の母数である359人に按分したものです。
 そして
表2表3(c)を統合したのが表4です。

 表4 アンケートによる利用、非利用者の動向2

整理記号

項目

現図書館
(a)

新図書館(b)

比率(b/a)

構成比%

i

利用する(毎週、月1回、年2〜3回)

141人

325人

230.5%

64.0

j

利用しない(ほとんど、まったく)

359人

150人

29.5

【注】@(a)の数字は「函館市中央図書館建設基本計画」(p.15、表T−12)によるA(b)は(a)に表3のa,b,cグループの
   換算値131人とd,e,fグループの換算値53人の合計184人を加えたもの。

 

 但し、d,e,fグループはソフト、システム面がいままでと変わらなければ新図書館にも来ない可能性が大きい


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